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ごあいさつ

ごあいさつ
20年近く前、当時国内では年間40万頭の犬と猫が殺処分されている事実を知りました。かわいそうと思うことよりも単純にその数の多さに驚き、猫はさておき、野良犬をほとんど見かけなくなった時代にもかかわらず、なぜそんな数にのぼるのかその理由に疑問を持ちました。
その最大の理由は比較的簡単に知ることができました。それは飼い主自身が保健所へ連れて行くという事実です。もちろん、その飼い主たちがみな非情で無責任な人間だというわけではありません。一緒にいて楽しくない、攻撃により危険にさらされる、引っ越しや家族の問題、加齢や病気、処分したいわけじゃないけど…事情はさまざまあって、「やむを得ず」だった飼い主も多かったのではないでしょうか。ではなぜ動物が飼い主の手に余り、一緒にくらせなくなってしまうのでしょうか。そしていくら事情があるといっても動物を処分するという形で解決していいのでしょうか…
私は処分される動物を不幸だと思う一方でその決断をしなければならない飼い主も同時に不幸だと思いました。飼い始めた時はいろんな楽しいことを想像していたはずです。お互いが不幸にならず動物も処分されないようにするためにはどうしたらいいか、何か少しでもできることはないのかと思ったことがこの業界に入り込んだきっかけになりました。

そもそも、現代社会でのペットのとらえ方や飼い方は少し前と比べ物にならないくらい変化しました。ペットとしての種類も多様化しています。
一昔前まで動物は人間が生きていくための道具や食糧としての役割がありました。ですが現代においての動物の役割はペット(愛玩動物、伴侶動物)として人間と一緒に生活することが主流になりました。
どうでしょう?ほんの何十年かの間に人間の生活や動物に対しての役割がまるで変化したと思いませんか。そのため人間はその変化した役割や人間社会のルールを動物に伝えなければなりません。それがうまく伝わらないとトラブルが起こったり、一緒にいること自体が楽しくなかったりするのだと思います。動物本来の習性を理解したうえでその動物の福祉も守りつつそれを行うのは難しいこのなのかもしれません。そしてまた飼い主自身も人間社会に対して配慮をする必要があります。

私はこれまでペットにかかわるさまざまなシーンについて勉強しました。
ペットの飼育方法、しつけ、看護や介護、補助犬、動物介在活動、動物保護、法律、時にはペット先進国と言われている欧米諸国事情や現地視察・・・
それらをとおしてわかったことは動物に関わっている人たちはみんな動物が好きだということ。ですがそういう人の中にも動物と上手くコミュニケーションが取れなかったり、いい関係を作れなかったりする人がいることも事実です。そのような人たちは単にその仕方を知らなかったり動物と少しずれがあったりするのだと思いますが、そのことに気が付いていない場合も多々あります。ですからちょっとしたことがきっかけで気づきが生まれ、関係性を改善された方をたくさん知っています。

現在ではいろいろな取り組みによって殺処分される頭数は徐々に減ってきているようです。管轄の環境省も平成18年から処分数を半減させるための指針を出し、各自治体もさまざまな取り組みを行っています。
私は動物に関わって不幸になる人間も人間に関わって不幸になる動物も増やしたくはありません。また飼い主が無知な部分を補うことも難しいことではありません。新しい気づきによって動物のことがよく理解できたり、関係がより深まったりすることでお互いが今以上に快適で楽しく長く暮らしていけることを願います。